人目もはばからず

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歳を重ねるほど…命短しを感じるんだ…

「なぁ オレ思ったんだけどさ」

『…先輩 帰宅した挨拶もなしに 唐突に語りだすのやめてくださいよ』

「なんだよ (ただいま) 語らせてくれよ」

『いや(おかえりなさい)別にそんな抑止する感じで言ったわけではないですけど…』

「じゃぁ言わせてもらうわ 言うぞ? はっ、言うぞ?」

『…はい、どうぞ(はっ…ってなに?)』

「あのさ 歳とるほどに一年が短く感じるのってさ この季節ごと 月ごと 週ごと 一日の記憶が端折られるからじゃないのか」

『…って思ったんですか』

「おぉ さっきな」

『…え つい先ほど思ったんですか?』

「あぁ ふと頭に浮かんでさ」

『…先輩 えらい満足そうな顔ですよね』

「え? え、だってすごいだろ 人間が時短していくかのように人生を感じるのってそういうことなんじゃないか?…だろ?」

『…先輩 そんなこと…あ、失敬…』


「そんなこと?」

『いえ、あの 先輩だけじゃなく そういう思いに駆られて生きている人っていっぱいいると思います…』

「…え?そうなの?…すごい…こと…思いついたみたいなこと…ごめん なんか恥ずかしいんだけど なんかほんとごめん…」

『先輩 謝らないでください…』

「…いや なんだろうな いい歳して…」

『……』

「…」

『…そのほかにも時間を短く感じていく理由みたいな例はたくさんありますから』

「…あ、そうなの?」

『…』

「…」

『…先輩 明日もなにか思いつくといいっすね』

「…ぉう そうだな…
 あ、今思いついたぞ たとえばこうやって 何気なく生きていっている日常から思い出を抽出して 病室なり自宅なり…独り もしくは家族に見守られながら 今際の上映会で人生振り返って 「カット」の声で心臓停止 って想像…」

『…えぇ たくさんの人がそういう妄想は既にしていますね…』

「ぇ…オレ 明日を生きてていいのかな?」

『先輩 大丈夫です』

「…そうか」

『はい』

「なんでそう言い切れる?」

『なんで?』

「何でだよ なぁ 教えてくれよ…」

『先輩 明日は 誰にもわかりません』

「…」

『だから 生きてください』

「…」

『…』

「…その類の台詞 案外 おおいよな…」

『え?…あ… そうっすか…』

「…」

『…先輩 ありきたりな台詞とか… また今日も眠れそうにないっす…』

「…ぉいぉい 勘弁してくれよなぁ…(どうせお前が先に寝やがるんだろ…)」





 

 

  

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