人目もはばからず

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休日×昼寝×オッサン

連日の残業から暫し解放された 休日の午後

オッサンは微睡みの中で過去の夢をみた

部活に 勉強に… それからちょっとした恋に明け暮れた青春時代

それ以外には何もなく

けれども

それが全てでよかった…


窓から差し込んだ 柔らかな西日の中で目が醒めると

ハゲた頭皮を無意識に鏡で確認してしまう

いつもの癖だ

「…夢か」


電源をつけっぱなしにしたまま 何も音を立てないでいたオーディオに視線を移す

ふいにラジオに切り替えてみると

誰かがリクエストした 私が学生時代によく耳にした あの曲が流れ出てきた
いきものがかり コイスルオトメ


遠く昔の日々 あの頃 隣にいた彼女の影を唐突に思い返すが

そこから一緒になって溢れ出てきそうな自責の念が怖くなり

思わず 逃げるようにしてその場を離れたのだが


「…あれ なんでだろう」


涙が止まらない…

 

 

 

コイスルオトメ

コイスルオトメ